
“空気”の羅針盤
心地の良い空間や暮らしは、他の人からの説明や頭での理解というよりも、その人自身の感覚的な良し悪し、空気感なんかで最終的に決まることが多い。そういった意味でもどんな感覚があなたにとって心地良いものなのかという、あなた自身の感覚で感じるということがとても大切なのだろう。視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚、この五感が人間の感覚を司るものとして知られているが、これらは大きく2つに分類できるそうだ。目で見ることのできる美術や文学、耳で聞くことができる音楽、手触り、そして美味しい食事といったように視覚、聴覚、触覚、味覚などは自分以外の外部からの作用によって感じられる言わば物理的な刺激によるものになる。これらの感覚は小さい頃から慣れ親しんでいたり、その感覚自体が教育されていることもあるので、他人であってもその感覚を共感できる共通言語を持ち合わせている。一方、嗅覚は物質の化学的な結合により認識され、香りや匂いの共感を伝える手段を持ち合わせていない。それらを表現できる語彙についても、「甘い香り」や「尖った香り」といったように他の感覚を表現するときに用いる言葉が流用されることがほとんどだ。香りを感じない日はないと言っても過言ではない暮らしの中で、その香りやそれを感じ取る嗅覚については、当たり前に自然に存在する“空気”のように不思議な存在なのだ。
視点を香りに向けてみると、私たちの身近にある良い香りの多くが自然由来のものばかりで、そのほとんどが植物由来のものということを知っている人はどれだけいるのだろうか。けれど考えてみれば、大自然の中で深呼吸をすると気持ちが穏やかになり、体もこころもリラックスできるという経験は少なからず誰しもあるはずだ。自らの生命力で自ずからそこにある植物が持つ自然のエネルギー溢れる香り、いや自然の中ではむしろ“空気”と表現したほうが適切なのかもしれないが、私たち自身が、この“空気”を通して野生の生命力を感覚として感じ取っている確たる証拠なのではないだろうか。
また、香りや匂いは、過去の思い出やエピソード、そしてその時の感情を思い起こすきっかけになるということを、一度や二度は経験していることだろう。この理由は、動物が嗅覚を使って獲物などとの距離感を把握するように、本来的に生物の生存と直結している感覚で、その名残が現在の人間にも嗅覚の知覚の仕組みとして受け継がれているからなのだ。嗅覚は記憶や学習、そして喜怒哀楽などの感情を管理する原始的な脳へと直接繋がるルートで感知されており、私たちの意識に関係なく、その刺激に対しての反応が体の中で呼び起こされているのだ。
こうした感情に直結する香りと嗅覚の作用を、忙しい毎日の中でも有効に活用してみるのはいかがだろうか。複雑に絡み合った現代社会では、どうしても他の人のリズムで物事を進めていかなければならないことも多く、気づけは自分の時間や感覚、感情を感じ取ることさえ忘れてしまっていることも多いだろう。
「空気を変えよう、空気を選ぼう」をコンセプトに立ち上げられたÀ TERRE(ア・テール)は、あらゆるシーンや感情を切り口に香りがブレンドされているアロマオイル。きっと香りを暮らしの中に取り入れるはじめの一歩としてサポートしてくれるはずだ。大地に根を張る植物たちの生きる力を取り入れながら、自分の感覚や感情の立ち位置を見つけ、こころとからだを健やかに整える“空気”のスタイリングと言っても良いのだろう。
私たちは今では、動物のように嗅覚を使って物理的な距離感や立ち位置を測ることは不可能に近い。けれども香りの効能や嗅覚の作用は、あなたのこころや感情を呼び起こし、自分自身の感覚の立ち位置を指し示す羅針盤のような助けになってくれるのではないだろうか。
自然に学び、自然に生きる- 空気 -を変えるアロマのちから À TERRE(ア・テール)は、大地に根を張る植物たちの生きるちからを取り入れながら、 こころとからだを穏やかに整えるかおりのあるライフスタイルをご提案しています。 アロマセラピー(芳香療法)は、かつての日本でも人が自然と共存する暮らしの中で培われてきた 天然資源を生かした自然療法のひとつと言われています。 そのかねてからの生活の知恵を現代のくらしに - かおり - として取り入れること それは必要とする 「空気 」を選び 「 空気感 」を生み出すことだと考えています。 かおりによって空間の印象を変えたり、気分をリフレッシュしたり。 日々のくらしを生命力に満ちた天然香料のちからで穏やかに、そして力強く包み込みたい。 ア・テールはかおりの持つちからを信じているブランドです。
